長期維持・修繕・建て替え事業

2024/02/18

自走式立体駐車場をより長くご利用いただくためのご提案

建築物として自走式立体駐車場が普及してから30年以上が経過いたしました。今後も安全かつ快適にご利用いただくために定期的な点検を推奨いたします。

自動車の保守管理責任はユーザー自身にあり自己管理責任が定められています。しかし、自動車を保管すべく駐車場には機械設備を除きその義務や定めがありません。そのため定期的な点検、整備を怠ることなく、利用者の安全・快適を確保することに努めましょう。

定期点検、補修、更新の目安(参考)

消火設備(消火器・移動式粉末消火設備・自動火災報知機ほか)
- 6カ月毎

昇降機設備(フルメンテナンス契約活用ほか)
- 1か年毎

その他(機械・設備機器など)

主な点検ポイント

防水

防水の劣化がひどい場合は補修する必要があります。目視では判断が難しいため、10年が経過した段階で点検依頼をお勧めいたします。

コンクリート

ひび割れの状態によっては漏水等のトラブルが生じる可能性があります。

柱、梁、デッキプレート

キズや錆等が発生していないか確認してください。損傷が激しい場合は適切な補修が必要です。
放っておくと、雨水が床コンクリートを通して下階への悪影響が懸念されます。

電気設備

照明器具・電灯

LEDへの交換により効率の良い照明と電気代の抑制を両立させることができます。
また、電気設備が毎日安全に使用できることは当たり前のことではありません。
長期間使用することにより、老朽化、機能効率の低下、絶縁劣化などが起こり、急な故障や停電の原因となる懸念があります。

正常な状態の写真

劣化した状態の写真

ドレン、樋

詰まりや破損がないかどうか確認してください。屋外では目に見えないゴミや埃、目に見える大きさのゴミや枯れ葉など、多くの障害物が舞っています。
詰まりや破損があると、排水がうまく行われずに車路、車室への悪影響が懸念されます。

エキスパンションジョイント(建築物と建築物を繋ぐ接合部分)

揺れや温度伸縮などによる変形から建物を守るために使われています。経年、多くの自動車が通行することにより変形し、浮きが生じる場合がございます。通行時の騒音が懸念されます。

正常な状態

浮いた状態の写真

アスファルト舗装

経年による凹みや剥がれがないかどうか確認してください。

付帯設備

駐車ライン、路面標示

ラインが薄れたり、剝がれたりしていないか確認してください。
ラインがハッキリしていることにより運用上、駐車がし易い。所有者区分がハッキリしている。
適切な駐車を促す目安となる。場内の事故を防ぐ等のメリットがあります。

車止め

外れていないか、ぐらつきがないか、破損がないか等を確認してください。
車止めは駐車の目安だけでなく後方の壁やフェンス、人との接触を防ぐことも可能です。

サイン、看板

外れていないか、ぐらつきがないか、破損がないか等を確認してください。
適切な駐車を促す目安となる。場内の事故を防ぐ等のメリットがあります。

カーブミラー

外れていないか、ぐらつきがないか、破損がないか等を確認してください。
事故の危険性が高い場所へ設置しています。安全確認を支援するための設備ですので早めの修繕をお勧めいたします。

階段ノンスリップ

屋外鉄骨階段は雨に濡れると滑りやすく危険です。転倒など、事故を防ぐためにも
早めの修繕をお勧めいたします。

コーナーガード、ブレースガード

外れていないか、ぐらつきがないか、破損がないか等を確認してください。
車を接触の衝撃から守る。鉄骨を接触の衝撃から守る。人を接触の衝撃から守る。
慣れた場所、慣れた駐車だからこその事故防止を心がけましょう。

外装

塗装が劣化していないか、錆等が発生していないか、欠損や脱落がないか、シーリング材に剥離や切れひび等がないか確認してください。

手摺壁、外壁、シーリング

立体駐車場上階に於いて手摺の役目を果たす手摺壁。またはEV棟を囲む外壁などは経年劣化による汚れ、浮き、剥がれ等の懸念があります。塗装方法(工場塗装や現場塗装)により耐久性に相違もありますが、紫外線、太陽熱、雨(水)、湿気などの原因により塗膜は劣化します。美観が損なわれるだけでなく、外装素地への水浸入が懸念されます。